講演会「サイクルツーリズムと地域総合商社ビジネス」を開催しました!

2018.12.04

 11月29日(木)、芸短フェスタ2018の一環として、観光ビジネス論の特別講師として高橋幸博氏(一般社団法人 北海道サイクルツーリズム推進協会 代表理事)をお招きし「サイクルツーリズムと地域商社ビジネス」の講演会を開催しました。

 高橋氏は北海道のニセコ地域や十勝地域、美唄市などで、サイクルツーリズムを活かした地域振興プロデュースや海外プロモーションに取り組むとともに、九州でも、長崎県・大村湾沿岸5市5町の160kmを結ぶ自転車イベント「大村湾ZEKKEIライド」の企画に協力参加されています。直近では、国土交通省(道路局自転車活用推進本部)ナショナルサイクリングルート制度の検討委員もお勤めになっています。
今回の講演にあたっては、本学国際総合学科の宮野准教授との公私にわたる長年のご縁もあり、来県・来学頂ける運びとなりました。

 講演会では、これまでの高橋氏の経歴や現在関わっている事業の紹介とともに、事業コンセプトの考え方などプロジェクトを形づくる経緯(プロセス)について写真や動画を用いながらお話し頂きました。北海道や海外など、普段馴染みのない地名も多く、地理や地名についても時折解説を交えながら、サイクルツーリズムとは何か、事業デザインとはどういったことかをお話し頂きました。

 後半では学生にマイクを向け、将来どのぐらいの収入を得たいのか、その収入に対する対価として何ができるのか、と問い、これから社会に出て行く学生に対して「プロフェッショナルとしてのビジネス」を考えるためのアドバイスも頂きました。

 高橋氏の講演全体を通して、「地域資源の活かし方と付加価値の向上を考える」「プロとして働くということの面白さ」、そしてなによりも「ビジネスを発展させるためには『人と人の繋がりが大切』である」という強いメッセージが学生に向けられていた気がします。

 平成28年に衆議院・参議院とも全会一致による議員立法として「自転車活用推進法」が成立し(平成29年5月施行)、最近では、全国的に自転車を活用した取り組みが盛んに行われるようになっています。
そして、大分県内では自然や歴史文化の様々な観光資源が各地に点在しています。今回の講演では、このような資源(同士)を自転車というツールを用いて「有機的に結びつける」ことで付加価値を高めていくヒントをたくさん頂くことができました。