第59回入学式・第41回専攻科入学式を執り行いました

2019.04.08

 第59回入学式・第41回専攻科入学式を4月5日(木)、iichiko総合文化センターグランシアタで執り行いました。

 新入生は、大分県の芸術文化発信拠点のひとつであるグランシアタにおいて、期待に満ちた表情の新入生が教職員に迎えられ新たなスタートをきることになりました。

今年度は、短大に385名(美術科83名、音楽科73名、国際総合学科117名、情報コミュニケーション学科112名)、専攻科には45名(造形専攻24名、音楽専攻21名)の計430名が入学許可をされました。

 開会に先立ち、音楽科の在校生が演奏する真島俊夫作曲「ウェルカム」、フィリップ・スパーク作曲「ジュビリー序曲」、郷間幹夫作曲『コンサート・マーチ「虹色の未来へ」』、宮川成治編曲「J-BEST 桜ソングメドレー」吹奏楽で、新入生を歓迎し、新入生たちは先輩たちの迫力ある演奏を熱心に聴き入り、凛とした空気の中で式は進行されました。

 

 

 中山欽吾学長は式辞で「規模は小さくてもキラキラ輝く宝石のような大学にするためには、皆さん一人ひとりが輝いて光を反射していくことが必要です。大きな目標を持ち、自らを高めていってくれることを期待しています。」と新入生にエールを送り、入学生宣誓では短大と専攻科から代表の学生が登壇し、「学則を守り、学生としての本分をつくします。」と宣誓しました。

  また、本学設置者である県の二日市具正副大分県知事から「芸術を学び地域社会に従事し、さまざまな分野に貢献できる人材になれることを期待しています。夢に向かって果敢に挑戦してください。」と激励の言葉をいただき、一層引き締まった新入生の表情は頼もしくありました。

 新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。教職員一同、心から歓迎します。



 

第59回入学式・第40回専攻科入学式学長式辞

 第59回入学式・第41回専攻科入学式を4月5日(木)、iichiko総合文化センターグランシアタで執り行いました。

芸術文化短期大学に入学された385名の皆さん、また認定専攻科の第41期生となる45名の皆さん、御入学まことにおめでとうございます。

ご臨席いただいた二日市具正大分県副知事、濱田洋大分県議会副議長をはじめ、ご来賓の方々、本学役員、教職員とともに、皆さんの入学を心から歓迎いたします。

また本式典にご参列下さいましたご家族、関係者の皆様も、喜びは如何ばかりかと存じます。心からお祝いを申し上げる次第です。

平成27年度から、入学式をここiichiko総合文化センター・グランシアタで執り行うこととしました。隣接する県立美術館(OPAM)が四年前にオープンし、回廊で結ばれた二つの施設が、「芸術文化ゾーン」と位置づけられ、大分での芸術文化の中心として、皆さん方が活躍する舞台になる場所だからです。

さて、新入生の皆さんは、9年の義務教育と3年の高校生活を終えて入学された方々がいらっしゃるでしょうし、また実社会の経験をお持ちの方もいらっしゃいますでしょう。待ちに待った今日の入学式を迎えられ、新鮮な気分の中にも、ホッとしておられる方、大学での教育に対する希望と期待に胸を膨らませておられる方、もしかすると多少将来への不安をお持ちの方もいらっしゃることと思います。ご家族の皆様も、今までの来し方を感慨深く思い起こしていらっしゃることと思います。ただ、お子さまが大学に入学されると、今までと比較にならないほど自立して自分の道を歩き始めることになりますので、これからは是非そのことを良くご理解いただき、温かく見守って下さるようにお願い致します。

冒頭にこのようなことを申し上げるのは、新入生の皆さんは早ければ二年間の勉学の後には、社会に巣立って行かなくてはならないからです。

入学した年と卒業する年しかない短期大学では、スタート直後から独り立ちして社会に出て行くということを意識した勉強を全力投球でやっていかなければならないのです。

大分県立芸術文化短期大学は、公立大学法人という独立経営を行う組織になっています。大学は芸術系として美術と音楽、人文系として国際総合と情報コミュニケーションの4学科、造形と音楽の2つの専攻科から成っています。

本学の教育目的に「幅広い教養及び優れた技能を有する人間性豊かな人材を育成し、もって芸術の創造、文化の進展、及び地域社会の発展に寄与する」と唱っているように、専門教育と教養教育が重要な役割を担います。教育に当たる先生方は、専門家として高い専門性を有しており、研究活動も行っています。その高い専門性に裏付けされた内容を、どのように教えるか計画を作り、講義の要旨をまとめたものが授業ガイド、シラバスと言われるもので、大学のホームページに掲載されています。

このシラバスの中から、皆さんそれぞれが自分の学びたい科目を選んで勉強することになります。このことは、社会人になるためにどんな専門を伸ばしたいか、どんな資格を取りたいのかといったビジョンを、今から自分自身で描くことを意味します。

もちろん、皆さんは各学科のいずれかに所属していますから、それぞれの学科の特徴ある専門知識や専門技能・技術の習得が基本になることはいうまでもありません。しかし、望めばもっと広い範囲の学習をする機会もあるということを忘れないでください。

例えば人文系の皆さんは芸術系の教科から教養科目をとることができますし、その逆に芸術系の学生も人文系の 学科をとることもできます。芸術系と人文系の4学科が成り立っている大学の環境ならではの特権でもあります。

特に、昨年から新たに開講した『アートマネジメント』プログラムは、全学科を横断した形で実施されます。芸術作品と観客の架け橋の人材となれるように、音楽、美術、舞台など各分野を熟知した方々を講師として迎え、芸術を観客に伝える重要な役割や必要なノウハウを講義として行われます。

また、高校時代まではご家族や友人中心の活動だったものが、大学に入ると社会の方々、そして海外の方々との交流も始まります。

本学は大分市、由布市、竹田市とのほか、文化芸術団体やマスコミ等と友好交流協定を 結んでいます。海外では中国の江漢大学、韓国の釜山外国語大学、ニュージーランドのクライストチャーチ・ポリテクニック・インスティートなど、多数の海外の学校と友好協定を結び、留学生を送っています。さらに、履修科目の中で、春期・夏期休暇を利用した語学実習や短期研修を実施しています。中国、韓国、ニュージーランド、米国、英国などの大学へ、毎年、学生が行っており、これから、更にその範囲を広げようしています。国際的な交流の機会を含む様々な経験が、学生生活をさらに豊かにしていくことでしょう。

専攻科では、短大卒業後、更に2年間の研鑽を行って、学士号をとることができるようになり、すでに修了生が学士号を取得しています。修了後に他大学の大学院に進学して、さらに修士号を取得した卒業生も生まれています。専攻科に進まれる皆さんにとって、短大と専攻科の合計4年間の勉学は、4年制大学と比較してその集中度において、はるかに勝るものがあるでしょう。

さて、本学では平成28年度より大規模なリニューアルを行っており、現在最盛期を迎えています。昨年9月に、新附属図書館が開館し、今年度四月より、音楽ホール棟が開放されます。この音楽ホール棟にはレストランやラウンジが併設されていますので、皆さんのキャンパスライフがより有意義になるよう、大いに活用してもらえればと思いますし、さらに、芸術系・人文系との交流、芸術緑丘高校との高大連携、地域住民との繋がりが、一層強くなることを願っています。

私はキラキラ輝く宝石のような芸短にしたいと、かねがね言い続けてきました。本学の規模は決して大きくはありませんが、皆さん自らが磨き、輝かせ、どんどん社会に出て行くことが、芸短 全体がキラキラと輝く鍵となるのです。最近では、「芸文短大がもう輝き始めているよ」と、沢山の県民の方々から伺うようになりました。     

そこに皆さんの輝きも是非加えていただきたいものです。

さて、いよいよ明日からはオリエンテーションが始まり、皆さんは最初に何を、どの先生に教わるのかを決めていく作業に入ります。明日に向かって、待ったなしの毎日が始まります。その気になれば、大きなこともきっとできる!と私は断言しておきます。

 

平成31年4月5日

大分県立芸術文化短期大学 

学長 中山 欽吾