著作権啓発コンテンツ創作プロジェクトが始動 — 第1回ワークショップを本学で開催

2025.07.01

 

 6月29日、本学にて「著作権啓発コンテンツ創作プロジェクト」の第1回ワークショップが開催されました。本プロジェクトは、大分県立宇佐高等学校との高大連携のもと、著作権に関する理解を深めながら、大学生と高校生が協働して啓発アニメーションを創作し、社会へ発信することを目的としています。

 本学からは情報コミュニケーション学科・野田研究室の学生8名、宇佐高校からは生徒有志10名が参加し、3つの混成チームを編成しました。それぞれのチームが約5分間のショートアニメを制作し、完成後はYouTube等で公開して、設定したターゲット層に向けて著作権のメッセージを伝えることを目指しています。単に「学ぶ」だけでなく、「伝える」ことを通じて自らの理解を深め、さらに社会実装を通じて啓発の輪を広げるという教育の循環を形成する新たな試みです。

 初回ワークショップでは、まず情報コミュニケーション学科の野田佳邦准教授より、プロジェクト全体の趣旨と進行スケジュールの説明があり、「デジタルコンテンツと著作権」をテーマにした導入講義が行われました。続いて、一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)より湯口太郎事業担当部長を講師に迎え、「デジタルコンテンツ業界の現状と課題」と題した講演が行われ、コンテンツ産業の市場規模や、海賊版サイトをはじめとする著作権侵害の実態などについて、実務的視点から具体的にご紹介いただきました。

 後半は、大学生と高校生によるグループディスカッションを実施し、講義を通じて得た気づきや、日常生活との接点をふまえ、今後制作していく啓発コンテンツの方向性やコンセプトについて自由に意見を交わしました。

 本プロジェクトは今後、月1回のペースで講義や制作ワークを重ね、動画制作会社との連携を通じて、11月頃には完成作品の発表会を開催する予定です。高大連携と産学協働による創作的な実践を通じて、学生たちが社会課題と向き合いながら、学びを広く社会に還元していきます。本学では、こうした教育の循環に関する活動を今後も積極的に展開してまいります。

このプロジェクトは、一般社団法人授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)の共通目的基金の助成を受けて実施しています。
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