いよいよオープン!県立美術館-小学生招待事業パンフレットを学生がデザイン

2015.04.24

 

 4月24日、いよいよ大分県立美術館がオープン。開館記念展「モダン百花繚乱『大分世界美術館』」と題し、国内外の名画や郷土の名品が一堂に揃う展覧会が開催されます。この展覧会に、大分県下の小学生6万人を招待し、アートを楽しみ、アートを学びたいという気持ちを育んでもらいます。

 この小学生招待事業の重要なアイテムとなるパンフレットのデザインを本学が依頼され、児童向けの楽しい蛇腹式のパンフレットと先生の指導用の冊子という2種類の教材パンフレットを専攻科造形専攻ビジュアルデザインコースの1年生7名が2つのチームに分かれて制作しました。(写真をクリックするとPDFで全ページをご覧いただけます) (1.6MB)

 パンフレットを制作するにあたり、7名全員でデザインイメージについて話し合い、子どもにとっての美術館や美の世界は「未知の世界」であり、みんなで探検に出かけて行くというストーリーを設定しました。その考え方に基づき、パンフレットのタイトルは「びじゅつかんたんけんガイド」に決定し、探検するための動物キャラクターを創作しました。

 キャラクターは「出会いと五感のミュージアム」という美術館のコンセプトから、聴覚(ウサギ)、味覚(ハムスター)、触覚(ハリネズミ)、嗅覚(イヌ)、視覚(ワシ)の5匹の動物を設定し、かわいらしくデザインしました。

 これらのキャラクターを中心として、各ページの構成やレイアウトを検討しながらチームに分かれてデザインし、子どもたちに語りかけるような文章でパンフレット全体を絵本のように表現しました。


《制作に関わった学生の感想》
キャラクター誕生へグループ全体で討論
(専攻科造形専攻ビジュアルデザインコース 池部 栞奈)

私はキャラクターのデザインを担当しました。最初にみんなでキャラクターイメージを出し合い、私のデザインイメージが採用され、動物の動きやプロポーションなど、みんなの意見をまとめながら制作していきました。

キャラクターを制作するにあたって、ターゲットが子どもでもあり先生でもあるため広い年齢層に受け入れてもらえるキャラクターとはどのようなものか試行錯誤しました。また、美術館そのもののイメージがあるので派手になりすぎずシンプルな線で描くことを意識しました。キャラクターデザインはグループワークの役割の一つなので、自分だけの考えにとらわれずに様々な人の意見を聞くということの大事さも強く感じました。最初は黒い主線で描かれたキャラクターでしたがグループ全体で話し合い、それぞれのキャラクターの主線に色を持たせることに決まりました。そのときは話し合うことが出来てよかったと強く感じました。今回グループでの制作と共に外部の方と連携してデザインするということも、とても勉強になったと思います。学生のうちにリアルなデザインの仕事をさせていただくということは、なかなか無いことなので非常に良い体験になりました。

今回キャラクターは冊子以外にも使っていただけることになったので、非常に嬉しいです。この経験を将来に生かしていきたいと思います。