「学長プロジェクト」ナガオカケンメイ氏が講演

2015.07.23

 

 7月13日(月)の「学長プロジェクト」では、デザイン活動家・ナガオカケンメイ氏による講演会が開催されました。学生や卒業生たちを前にナガオカ氏は「ロングライフデザイン」と題して、生活者のためのデザインについて語りました。

 ナガオカ氏は、昔から地元にあるものの良さを再発見・発信する「デザイン活動」を行っています。「その土地だから生まれた個性的なデザイン」が土地の数だけあるのだと語りました。そこに新たなデザインを組み合わせて、長く続くものを作ります。そして、作り手の存在を多くの人に伝え、販売するのが大切なのだと話しました。それが「ロングライフデザイン」なのだそうです。また、良い品はその場所の雰囲気が相まってより魅力的に感じます。行って見て買ってもらいたい、その思いからナガオカ氏は旅行文化誌『d design travel』も手がけています。

 幅広く活動されているナガオカ氏に学生や卒業生は数々の質問をしました。デザイン関係の仕事をしている卒業生は「良いと思ったデザインをクライアントから突き返され、古いデザインへの変更を指示されます。どう乗り越えたらいいのでしょうか」と切実に訴えました。ナガオカ氏は「独りよがりはダメなのです。指示されたデザインと、その会社、社長、商品をよく知った上でさらに改良したデザインの2種類を作るべきなのです。それは評判になって次の仕事にきっと繋がります。今の苦難を乗り越えたいのなら努力が必要なのです」と具体的な方法で答えを示しました。

 日本で、世界で活躍し、「ロングライフデザイン」の重要性を説くナガオカ氏の講演に学生たちは真剣に聴き入っていました。