芸文短大オープンスクエアを開催しました

2016.01.08

 

 キャンパス整備をはじめ、本学の現状を紹介する「芸文短大オープンスクエア 『今』と『これから』~地域とともに~」を12月19日(土)、iichiko総合文化センターのアトリウムプラザで開催しました。俳優で画家の榎木孝明さんと中山欽吾学長のトークイベント、クリスマスミニコンサート、パネル展を行いました。

 パネル展では新キャンパスのイメージ図や大学沿革、各科の活動を伝える写真などを展示しました。また美術科の作品も並べられ、訪れた方々が熱心に見入るなどしていました。

 音楽科学生5名とジュニアオーケストラ17名によるミニコンサートでは「ジングルベル」、「きよしこの夜」を熱演し、クリスマスムードを盛り上げました。続く「カノン」、「星に願いを」、「イッツ・ア・スモール・ワールド」では美しい音色を会場に響かせ、大きな拍手をいただきました。

 その後、榎木さんと中山学長が「芸術文化の創造に向けて」をテーマにトークを繰り広げました。午前中、本学の美術棟やデザイン棟、工房などを訪れた榎木さんは「緑が生い茂り、まるでオアシスのような空気感で、心地よい場所でした」と施設の感想を述べました。そして「残るもの、変わるものそれぞれありますが学校の特色を大切にして整備が進んでいくといいですね」と今後のキャンパス整備に期待を寄せました。

 榎木さんは芸術文化の現状について「芸術全般を考えると日本は(芸術家が)社会に出たからと言って食べていけるわけではないのが残念です。フランスなど国を挙げて文化に力を入れているところもあるのですが」と語り、そして中山学長は「芸術は人間が持っている資源なのだからもっと活用すべきです」と芸術文化の振興の重要性を訴えました。

 中山学長から「日本の教育にかけているものは」と聞かれた榎木さんは「役者を何十年もやると技術的には上手くなります。しかし感動を与えられるかは別です。学生演劇を観て、思わず感動の涙が出たことがあります。人の心にどうやって響くかが大切です。日本ではどうしても技術論が先行していて、(芸術鑑賞が)学校美術の復習になっています。作品と向き合うとき、『お勉強』のためではなく、好きか嫌いか、いい気持ちになるかが大事だと感じます」と語りました。

 観客との質疑応答では「榎木さんのブログで『喜び』という言葉をよく見かけるのですが、この1年の最大の喜びは何ですか」、「榎木さんがきっかけで教え子が絵画を再開したのでお礼を言いたい」、「県内で描きたい場所は?またその原動力は何ですか」、「不食のことを聞きたい!」などたくさんの質問が出ました。榎木さんはそれぞれに笑顔で答え、最後に「人間には持って生まれた無限の才能があります」と語り、会場を後にしました。



 

 

 

 


 





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