留学生 閻静陽さんが日本語スピーチコンテストで優良賞を受賞しました!

2023.11.10

 

 11月5日(日)、祝祭の広場で開催された「おおいたワールドフェスタ2023-留学生による日本語スピーチコンテスト-」において、本学国際総合学科の留学生・閻 静陽(エン・セイヨウ)さんが優良賞を受賞しました。

 閻さんは、本学と提携している中国・武漢市の江漢大学から本学に留学中の4名の留学生のうちの一人です。本学 国際総合学科に所属し、学科での勉強の他、日本人学生との交流も積極的に行なっています。

 スピーチは「日本語の不思議発見」というテーマで、興味を持った日本文学や、友人から教えてもらった日本独特の固有名詞の呼び方など、留学してから知った日本特有の言葉について発表しました。

 閻さんのスピーチの内容は以下のとおりです。

日本語のふしぎ発見

閻静陽

 みなさん、こんにちは、閻静陽と申します。どうぞよろしくお願いいたします。私は芥川龍之介や太宰治がだいすきです。私は高校生の頃から、日本語と日本文化に興味を持っていました。大学で日本語学科に入って、二年生の時に交換留学生として日本へ来ることになりました。これがきっかけになって日本語の不思議なところを学んたりして、より深く日本語や日本文化に触れることができ、その魅力を日々感じています。

 日本で最初に勉強したことのひとつは、日本人の名字でした。世界で最も多くの名字を持つ国である日本人の名字は、様々な発音があり、深い意味を持っています。一年生の私は中国で日本語を学び始めた頃、漢字には「音読み」と「訓読み」の2種類があるとわかりました。ところが、日本にきたある本を読んでいたら、「8月1日」という朝日新聞の記者の名字は「はちがつついたち」でもなく「はちがついちにち」でもなく「ほずみ」と書いてました。これは私の習った音読みも訓読みの発音と違っていたようで、日本人のクラスメートに聞いてみました。彼女は、とても博識です。日本人の名字の発音は日本の伝統文化に由来するものだと教えてくれました。旧暦の八月一日は、稲の穂が実り、その初「ほ」を「つん」で、神にささげるときだから、が理由でした。そして彼女は「月見里」と書き、名字は「つきみさと」ではなく「やまなし」と読むといいました。「月が見えるところは山がなく見晴らしのいい場所」であるから「やまなし」と発音されるという理由を説明してくれました。大変面白く思っていました。この読み方は覚えやすいし、日本の伝統的な習慣である「月見」も連想できます。また、中国にも月を愛でる中秋節や稲の収穫を祝う豊年節があることを思い出しました。これも、中国と日本の間にはあった長い文化交流の証明だろうとおもいます。日本は中国文化をただ真似るだけではなく、自分の国の文化を守りつつ、中国などとの交流を通じで、日本らしい魅力と詩情を備えた伝統文化を発展してきたようです。

 人名だけでなく、日本人のクラスメートと中日文化の相違点について意見を日常生活で色々な日本語を聞いたり、日々日本語の不思議なところを発見しています。今年3年ぶりに芸文短大へ交換留学生として来ることができました。留学を通して今まで知らなかったより豊かなで広い世界を発見できたことは貴重な経験です。今後も中国と日本のより深い交流とコミュニケーションができると心から深く信じています。

 以上です。ご清聴ありがとうございました。

 

本学と江漢大学は2009年に交流協定を結んでいます

 毎年、音楽や美術の交流企画が行われるほか、江漢大学から交換留学生が1年間大分市に滞在しながら国際総合学科の学生とともに勉強しています。本学からも、江漢大学での海外実習のほかに1年間の交換留学が可能であり、中国語をはじめ、中国の文化や歴史などを現地で学ぶことができます。