【アートマネジメント実習】大分県立美術館の展覧会鑑賞とバックヤード見学を行いました

2018.12.25

 12月15日(土)、アートマネジメント実習Ⅰの一環として、大分県立美術館OPAMのコレクション展鑑賞とバックヤード見学を行い、同館副館長・加藤康彦先生に施設概要ならびにコレクション展をご案内していただきました。

 大分県立美術館OPAM(以下 県美)は前身となる大分県立芸術会館(以下 芸館)からはじまり、すでに40年近い歴史があります。加藤副館長のお話では、県美は、魅力ある企画展の実施、県民のギャラリーとして展示空間の提供、美術作品の収集保管展示など公共機関としての社会教育施設の役割を担うほか、災害時には避難所としての機能をもつ国内でも数少ない美術館でもあるとのことです。

 今回は、施設のアトリウムからバックヤードまでの見学と、現在開催中の「2018 コレクション展Ⅳ それぞれの物語」と「現代アートの宝箱 OPAM利岡コレクション」の鑑賞を行いました。コレクション展Ⅳでは、芸館発足以来から収集した福田平八郎、高山辰雄、宇治山哲平といった大分出身の美術家たちの作品を鑑賞しました。見学中では時折、加藤副館長より作品にまつわるクイズが出題され、今回は「この部屋のなかで最も高価な作品は?」といった作品の評価額に関するものでした。受講生たちも作品を凝視しながら想像を巡らせ、思い思いの意見を述べていました。加藤副館長は美術館における作品価値には、評価額にまつわる「市場的価値」だけでなく「資料的価値」「芸術的価値」もあると述べ、経済的な価値観だけではなく、様々な観点から作品を見定めていくことが大切と説明されました。

 そのほか、2013年に寄贈された美術コレクター利岡誠夫さんの収集作品展である「OPAM利岡コレクション」も鑑賞し、幅広いジャンルのアート作品に出会え、充実した展覧会鑑賞とバックヤードツアーとなりました。参加した学生たちも今回を機に県美を見る視点が変わったのではないかと思います。