羅漢寺 住民参加による参道整備への道(3)

2015.11.10

 

 11月7日(土)に本学の学生が、サービスラーニング活動の一環として、羅漢寺での現場活動「参道整備」を行いました。この活動は、10月6日(火)に行われた羅漢寺 次期住職太田氏の講義を受けてのものです。

 今回は、総勢25名の学生と教員が参加しました。多くの学生が、羅漢寺へ行くのが初めて。また、これまでにお寺に行った事がある学生がいても、今回作業をする「参道」の存在を知らない人が多かったのです。

 この参道は今年、中津市の史跡に指定された由緒ある石畳の静粛な道です。しかし、昭和44年に市営のリフトが開業して以来、参拝客の多くがこのリフトを使って本堂へ行くため、石畳も苔で覆いつくされてしまっています。

 このような参道を市民の手によって再生しょうと本学と羅漢寺が協働して活動を開始したのです。まずは、前前号で紹介したアジサイを来年の春に、この地へ移植するための場所を整備することから始めたのです。

 作業開始当初、全長800m以上もある参道を整備することに不安を持つ一同でしたが、活動が始まったとたん、黙々と作業に専念しました。作業終了後の太田氏のコメントの中にも「私は初め、参道全てを整備することができないのでは…と思っていましたが、全てやり遂げましたね。凄いことですよ!」と、私たちへ労いの言葉をかけてくれました。

 地域貢献を目的の一つとした教育の機会(サービスラーニング)ですが、この作業を通じて参加者全員が忘れかけていた「やり遂げること」の大切さを思い出さしてくれた瞬間でもありました。この経験は、これから社会人となる学生たちにとって「任された仕事を最後までやり通す責任感」、通常の教育では知りえることの出来ない「達成感や充実感」を会得することの出来る貴重な時間だったと思います。

 次回の羅漢寺での活動は、2016年春のアジサイ移植作業となります。地域再生の道は、まだ道半ばですが、確実に一歩、一歩、前進しています。

 読者のみなさん、どうか私たちの活動に応援のほど、よろしくお願いいたします。