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河野敦朗教授退職記念「河野敦朗作品演奏会」を開催しました

2018.02.28

 

  2月23日(金)、河野敦朗教授の退職を記念し、「河野敦朗作品演奏会」ホルトホール大分小ホールにて開催しました。


 平成元年に本学音楽科に着任した河野教授は作曲を専門とし、今回の演奏会は音楽科ピアノコース石山聡准教授との「現代音楽を生演奏で聴いていただきたい」という思いから実現したそうです。石山准教授や音楽科の学生をはじめ、現在はプロの演奏者として第一線で活躍する卒業生などが出演し、河野教授が学生時代から現在までに作曲した作品の数々を演奏しました。

 

 プログラムは学生時代に点描をイメージして作ったという曲「INSTRUMENT」で始まりました。楽曲の演奏後には河野教授が演奏者のみなさんに演奏した感想や曲のイメージを聞きながら、作曲に至った背景や楽曲の意図などを解説しました。

 

「Fair Ⅰ、Ⅱ」
 手を痛めた卒業生のリサイタルのために作曲。片手でピアノを弾くことを前提に作曲するという、制限の中での実験的な取り組みだったそうです。


「レンピッカ」
 2016年の資生堂キャンペーン時に作曲。1920年代の女流画家「レンピッカ」をイメージした色鮮やかでロマンチックな曲を、ピアノとヴァイオリンでドラマチックに演奏しました。

「far」
 ピアノとヴァイオリンで演奏。ダイナミックさとストレートな表現、空間のおもしろさを表現し、何か未知なるものを引き出したいと作曲したそうです。ヴァイオリンを演奏した朝来桂一さんからは「原始的で生まれる前から知っていたようなリズム。演奏の回を重ねるごとになじんでいった。」という感想が聞かれました。


「TATA」
 リズムを中心に、感情が沸き起こるような意図で当初は声楽のために作曲したそうです。今回の演奏会のために声楽からフルートに楽譜を書き直し、ピアノ、パーカッション、フルートでどこか浮遊感のある不思議な世界に会場を誘いました。

「PARTICLE」
 プログラムの最後は「PARTICLE」を石山准教授により演奏。演奏後石山准教授は「挑戦的で、理性的な演奏を心がけてもつい気持が高ぶってしまう曲」と感想を述べました。

 

 プログラム終了後のアンコールでは河野教授がピアノを演奏。ヴァイオリンとピアノによる、おだやかでどこか情緒的な空気に開場は包まれました。

 河野教授の学生時代から現在までの楽曲の数々には、多種多様なジャンルとバラエティの豊富さに驚かされるとともに、普段なかなか聴く機会がない現代音楽を解説とともに聴くことができる貴重な演奏会となりました。本学を退職後も、河野教授がこのような貴重な演奏会をふたたび開催してくれることを期待しています。

 

 

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