吉良伸一教授最終講義「少子高齢社会とはどんな社会なのか―これまでの研究を振り返って―」を行いました

2018.01.24

 

 1月17日(水)、情報コミュニケーション学科 吉良伸一教授の最終講義「少子高齢社会とはどんな社会なのか―これまでの研究を振り返って―」を行いました。
 

 吉良教授は平成4年の人文系学科設立時より、サービスラーニングや社会学についての授業を中心に、26年間に渡り本学で教鞭を執ってこられました。
 


 

 情報コミュニケーション学科 藤田文学科長はあいさつで「本日は吉良先生の26年間の主な活動を取り上げながら、これまでの功績を称えたいと思います。」と労いと賞賛を送りました。


 吉良教授はまず、過疎化が進行していた鹿児島県大浦町越路地区で1986年に行った全世帯調査について、当時の報道番組の映像とともに解説しました。この越路地区の調査をはじめ、各地の過疎地域の調査を続け、人口推計などの統計分析と組み合わせた社会学研究を行ってきたそうです。

 

 これまでの研究から、安定した雇用や性別役割が家族の基盤を支えていたが、こうした基盤が揺らぐことで家族が弱体化して個人が単位の時代の時代となった。しかし、社会の価値観や制度がこうした変化に対応していないことが問題であるとしました。 


 また、著しい高齢化が進む現代において、加齢により生じるマイナス面を最小に抑え、プラスの面を最大に引き上げた日本モデルの少子高齢化人口減少社会の基礎戦略を築く必要と、高齢者も楽しめる都市空間や居場所づくりのため社会福祉とまちづくりをリンクさせることや若者の社会参加を拡大するためにサービスラーニングの活用を提言しました。

 


 

 講義終了後には卒業生やゼミ生、副手のみなさんから花束が贈られました。コミュニケーション学科一期生の方からは「当時の講義と変わらない話し方で、吉良節のトークを懐かしんで聞くことができました。芸文短大での26年間の教員生活、お疲れ様でした。」と当時を懐かしんだメッセージが送られました。

 ゼミ生や副手のみなさんからも、それぞれ吉良教授の退職を惜しむメッセージが送られ、吉良教授の人柄を実感する最終講義となりました。

 改めて吉良教授の長年の功績に敬意と感謝を表すとともに、今後のご活躍もお祈りいたします。26年間、本当にお疲れ様でした。