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寄稿「情報化とともに過ごした22年間」 名誉教授 凍田 和美

2021.7.27更新

 60周年おめでとうございます。

 私は、ちょうど30年前、それまで美術・音楽科からなる芸短大が人文系2学科を合わせた芸術文化短期大学と名称変更した1992年に大分大学工学部から唯一の情報を専門とした教員として赴任しました。

 とても苦労をしたのはまったく情報化がなされていない建物、構内のネットワーク化でした。120台のパソコン・コンピュータ演習室の構築から、人文棟、それぞれが独立して建てられたすべての建物内と建物間のネットワーク化に6年が必要でした。

 とても恵まれていたのは、人文系学科はもちろん、芸術系学科の教職員のみなさんが、まったく異質の世界からきた私をこころよく受け入れてくださり、さらに、事務局の職員のみなさんから事務・経費の方向から応援いただいたことだと思います。

 芸短のドメインを取得・設定済のサーバーを赴任時に持込み、大分大学との専用回線によるインターネット接続を始めました。初年度から全学生にメイルアドレスを持ってもらい、2年目からは芸短ホームページも立ち上げ、教務・図書館データベース構築のお手伝いなどソフト面での情報化が進みました。

 大学時代から25年間、ほとんどが男子の工学部環境からほとんどが女子学生の真逆の環境に替わりましたが、卒業研究では、「情報を専門としない短大だから、女子学生だからこそできること」を研究のスローガンに、卒研生と情報系の学会に殴りこみをかけました。九州内はもちろん、北海道から屋久島まで、研究発表や卒研の研修で、皆でがやがやと旅行したのはとても楽しい人生の思い出になりました。必修の「情報処理論」の2進数やアルゴリズムの授業に「工学部にきたのではなかったのに!!」の愚痴も聞こえましたが、3D、VR、情報モラルなどの授業・研究・活動は現在でも役立つものと思います。

 多くの学生さんにも恵まれた22年間とその後の地域貢献特任時代5年間を併せて、周りの人に恵まれた27年間の「おもいで」をありがとうございました。

 今後もますます芸文短大が発展されることを祈念します。

大分県立芸術文化短期大学 名誉教授 凍田 和美(情報コミュニケーション学科)

写真左:学会発表後、名古屋城にて(1996年)、写真右:めじろんおおいた見守り隊の活動(2018年、オアシス広場にて)