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寄稿「工房の思い出」 後援会 前田 亮二

2021.9.21更新

 ここ竹田キャンパスは、2010年に芸文短大のサテライトキャンパスとして開校しました。学生達の合宿や制作の場、地域交流の場として利用しています。私はここで管理を兼ねて居住制作をしています。

 実は、私自身、芸文短大デザイン科工芸(染色)の卒業生です。

 故吉村正郎先生のもとで染色、物造りの楽しさを学びました。主に工房での制作で、吉村先生も常に工房に居たこともあり、当時の工房は年代、学科問わずたくさんの学生達で賑わっていました。当時の学生達が、現状の工房を見ると少し寂しい気持ちになります。

 吉村先生からは遊び事も物造りも両立して学びました。常に「 ええやん、おもろいやん」と一緒に(というか先頭をきって) 遊んでくれました。当時は、工房に冷暖房など付いていないので、夏は暑くて行水をしていました。行水をするのに必要なもの… 「ふんどし」ということでふんどしを作りました。冬場は寒いので、暖かい風呂に入りたくなります。風呂作りといえば…「ドラム缶風呂」ということで、ドラム缶をもらってきてドラム缶風呂をしました。(ただ、次の日には“使用禁止“の張り紙がされていました(笑))。

 餅つきをするときはテーマソングを作ったり、焼肉の時は提灯を作ったりと、その他にもたくさんのイベント事を工房で行いました。それらは全て、学生達みんなが主体で自分達が楽しみたいが為です。その中でTシャツや法被、浴衣、暖簾等、その場を楽しめるオプションも作っていました。 そこには物造りの楽しさの原点があったように思い、そこで培った感性を卒業後もみんな大事に持ち続けています。

 今でも竹田キャンパスには、当時の工房のような雰囲気があります。豊かな自然もある宿泊も可能な場所で、本学とは違った学びの場となっています。そういった中で、物造りを通して学生達の感性を磨いていく場所であり続けたいです。

後援会 前田 亮二
(平成11年度 美術科工芸デザイン卒業)

写真:天気のいい日はお庭でごはん(竹田キャンパス)