Epistula Vol.65(2021年12月10日)

Epistula Vol.65(2022年12月10日付)掲載

 人間にとって食の楽しみは重要です。健康に一番悪いのはストレスですが、ストレス解消の有力な手段が「美味しいものを食べること」であり、これは万国共通で海外からの客をもてなす際の重要な要素です。ただ、美味しい食の内容は各国異なっています。

 例えば、中国人にとっての外国料理は、フランス料理やイタリア料理ではなく、自分の出身地でない土地の中国料理を指します。中国料理には8つの代表的な地方の料理があります。北京、山東、上海、揚州、湖南、四川、広東、雲南です。

 また中国の人は原則として冷たいものは食べません。寿司や、生卵を使うすき焼きは苦手という人が多いのです。牛肉に砂糖をかけて食べるということも信じがたいのです。

 一方、ロシアや北欧の人はスパイスに弱く、パプリカでも苦しむ人がいます。外国人に出して問題がないのは、天ぷらと洋食、それにしゃぶしゃぶです。フランス人に喜ばれるのは、なんとカツ丼です。

 アジアの人には欧米人よりも神経を使います。宗教上の理由で牛や豚を食べない人、更には菜食主義者も多いからです。最近ではグルテンアレルギーを持つ人にも気を付ける必要があります。